裁判の傍聴をした話 ブラック飲食店と闇金融が招いた悲劇

ライフ

裁判の傍聴というのをしたことがありますか?

私は久しぶりに裁判の傍聴に行ってきました。

裁判の傍聴というのは他人の裁判を見学することなのですが、ざっくりどういうのものか解説します。

  • 刑事事件、民事事件問わず傍聴が可能です。(刑事事件がおすすめ)
  • 裁判は無料で誰でも傍聴できます。
  • 人気の裁判は傍聴券が発行されて抽選に当たった人しか傍聴できませんが、基本的に傍聴席が空いていれば勝手に入っていいし、出入りも自由です。
  • 新件、審理、判決の三種類に分けられているが、新件から見ると事件の初公判ということなので、概要をちゃんと一から言ってくれるのでわかりやすい。

裁判の傍聴は短い時間でリアルな人間ドラマを体験できるし、犯罪を犯してはいけないということを心に刻めるので通わなくてもいいので一度はいくことをオススメします。

今回、傍聴した裁判の1つを紹介しようと思います。

裁判の傍聴をした話 ブラック企業と闇金融が招いた悲劇

今回傍聴した裁判ですが、

罪名は「詐欺罪」

被告は24歳の男性

職業は調理師

です

スーツを着ていて、純朴そうな青年でした。写真は禁止なので似顔絵を描いてみました。

被告

話を聞いていると、本当に純粋で人を信じすぎてこのような犯罪に手を染めてしまったんだなと、これは恐ろしい事だなと感じました。

詐欺というと知能犯でずる賢いサイコパスがやるようなイメージですがこの被告はまるで逆でした。

事件の詳細

この事件はいわゆる「振り込め詐欺」です

令和元年9月
詐欺グループと共謀して70代の女性の自宅を財務省職員のふりをして訪ね、キャッシュカードが不正使用されている可能性があるので確認させて欲しいなどと騙り、キャッシュカードを騙し取った。

という事件です。

この振り込め詐欺は、事前に「かけ子」という仲間が電話をかけて、今から金融庁職員と警察官がキャッシュカードを受け取りに行く、とつたえてから今回の被告である「受け子」が実際にとりに行ったという流れです。

かけ子の時点でおばあさんから怪しいと思われていて、事前に通報をされていて逮捕に至ったとのことです。

証人喚問と事件の謎

罪状を読み上げられる間、うつむいて聞いている男性はごく普通のダサめの男性で、
振り込め詐欺をして老人を騙すような悪い男には見えないです。

被告
被告

間違いありません

と被告が言うと、今の住んでいる場所や、仕事、など今の状況確認。
それがが終わると、

証人喚問です。

証人として父親が出てきました。

大手メーカーのシステムエンジニアをやっているというダンディな父親です。

父親は息子である被告のことを、

父親
父親

純粋で真面目で、頑固だが、優しい人間だ。こんな事件をおこすとは夢にも思わなかった


と述べました。

なぜ頑固かというと幼稚園の頃に料理人をこころざし、その信念を大人になっても曲げず、ついに料理人になってしまったから、とのことでした。

 

そこで疑問が浮かびます。
なぜそんな料理一筋の男がこんな振り込め詐欺のような卑劣な犯罪に手を染めてしまったのか?

事件を起こした理由

理由としては借金です。

借金をどうしても返せなかった。しかもその中に闇金からの借金があって滞納を何度もしてしまっていて、

そんなときに、闇金からこういう高額のバイトがあるからこれで稼いで返せと言われて、やりました。

そして、それをやった結果

!!!

となったのです。

ですが、そもそもなぜ借金があったのか?

借金の額は約400万ほどとのことです。

私

なにをそんな借金することがあるねん?!パチンコか?女とかか?!

と思いましたが、全然違いました

借金の理由

被告はある有名日本料理店で念願の調理師として雇用されたのですが、そこは3年間は住み込みでまず働かなければいけないところでした。

そこの若旦那はお酒を飲みにいくのが大好きで、しょっちゅう飲みに連れて行かれていたのですが、

そこの会計をなんと若旦那ではなく、
従業員で割って出したり、時には被告一人が全て出す。というようなことが何度もあったそうです。

さらに若旦那はキャバクラにいくことが好きらしく、飲んだ後に2軒目キャバクラにいくんですがそれも全額被告が出したりしていました。なんと一回の支払いが20万円とか30万円とかになっていたそうです。

そしてもらっていた給料はどれくらいかというとなんと1ヶ月約12万円!!

一晩で赤字です。

若旦那
若旦那

俺は酒が好きや。女もな。だが金はお世話になってるお前らが出せ。

 

その結果として、400万円の借金!!

 

私

いや断れよ!返してもらえよ!てかもうやめろよ!

と心の中で突っ込んでしまったんですが、
 

じつは嫌なので一度断ったことがあったのです。
するとその次の日から仲間全体からいじめのようなことをされたり、無視されるようになってしまったとのことでした。

住み込みで働いているわけなのでこの仕打ちはかなりこたえますし、
ずっと目指してきた料理人にやっとなれて頑張っていこうというところだったので、
なんとか食らいついて行かなければいけないと思って受け入れてしまったとのことでした。

 

私

他の社会を知らないし、精神的に追い詰められたらこうなってしまうのかなあ

さらに酷い闇金の借金

月12万円の給料で一晩20万の支払いをしなければいけないので借金がかさみ、ローンの支払いがどうしてもダメで困っていた時に、

たまたま声をかけられた歌舞伎町のキャッチに闇金を紹介されて、10万円借りたそうです。

最初が10万円とかじゃなくて全部で10万円しか借りていないとのこと。

私

え?たった10万?

と思いました。
もともと闇金業者に振り込め詐欺の紹介を受けたことが原因の事件だったので、もっとたくさん借りているのだと思っていました。

しかしここからがこの被告ちょっと頭弱いというか、それはおかしでしょっと思うポイントなんですが、

闇金からは

闇金
闇金

10万貸したけど支払い大変だろうから、月に2万づつ払ってくれたらいいから

とだけ言われていたとのことです。

これだけ聞くと10万円なので5ヶ月はないとしても6ヶ月か7ヶ月で終わりでしょ。と思うので、裁判官も

裁判官
裁判官

じゃあ総額いくら払えばいいって言われていたの?

普通に聞いてきたのですが

被告
被告

いや、総額は聞いてないです。ただ2万づつ払ってと言われたので払っていました。

びっくりしますよね。みんなびっくりして苦笑いしていました。

 

利子付きでいくらで完済になるか全くわからずただ言われるがまま払い続けて2年以上経っていたそうです。
さらに遅れた分さらに上乗せされて総額100万以上払っていたそうです。

それでたびたび遅れるので、

闇金
闇金

そんな支払い遅れるんじゃ困るよ。いい仕事紹介するからそれで払って。

と、とっくに10万円以上もらっておいて何が困るか全く意味不明なのに、その言葉に乗せられて、

ついに「振り込め詐欺」に協力してしまう

という、流れでした。

振り込め詐欺の上の方はつかまっていない

振り込め詐欺は組織犯罪なので、電話かけたかけ子もいるし、その上に詐欺を計画した人もいる。この被告はただ指示を聞いていただけです。

しかし、指示を与えていた人物は何度もこの公判中に登場するのですが
「氏名不詳者」と呼ばれていて、捕まっていないですし、全くわかっていないということです。

この被告も全く情報がわからないようでした。

悪いのは誰か

事実、詐欺行為を行ったので罪は確実にあるのですが、

弁護士は「被告を犯罪性向があるわけではなく、むしろ騙された被害者と言ってもいいくらいだ。」と弁護していました。

まさにそうだなと思いました。

この被告は一生懸命に料理人として頑張っていたら、運悪くいろんな人にいいように利用されて結局流されるまま犯罪を犯してしまった。

この被告は12万の給料で一晩20万払わされたり、総額いくら払えばいいのか聞かずに言われたからと言ってお金を払い続けたり、あまりに純粋すぎるというか考えがなさすぎると思いましたが、

 

罪を犯そうと思っていないのにこんな悪質な犯罪者になってしまうのかと怖く感じました。

何にせよ、一番悪いのはこの

若旦那

闇金

この人たちだと思いますね。

闇金は圧倒的に犯罪なのでいうまでもないですが、

若旦那は1ヶ月12万円というのは住み込みのお金を入れていたとしても安いですし、なによりいくらもらっているかなんてわかっているくせに20万30万払わすという神経はどうなのかな〜と思いますね。

これは初公判なのでまだ結審は先ですが、次回も見れたらこの裁判を追いたいと思います。

まとめ

このように裁判の傍聴は社会の闇の部分をしれますし、

私

絶対ここに立ちたくないな〜

って思うので自分のためにもなりますよ!

以上です

読んでいただきありがとうございます。

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